4.4BSDと派生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 08:46 UTC 版)
「Berkeley Software Distribution」の記事における「4.4BSDと派生」の解説
訴訟の過程ではAT&T由来のコードがNet/2にまだ含まれていることが明らかとなったが、同時にAT&Tが販売しているUNIX System VにもBSD由来のコードがライセンスに違反して使用されていたことから、ノベルがUSLを買い取った後の1994年に関係者は和解。1994年1月、訴訟は主としてバークレー側に有利な形で決着した。バークレーの配布物である18,000個のファイルのうち、3個のファイルの削除が命じられ、70個のファイルにUSLの著作権表示を加えることが命じられた。さらに和解条件として、近々リリースされる4.4BSDでのバークレーの所有するコードのユーザーやディストリビュータに対してUSLが訴訟を起こさないと約束している。 1994年6月、4.4BSDは2つの形でリリースされた。AT&Tのライセンスに抵触しない4.4BSD-Liteと従来通りのライセンスを要する4.4BSD-Encumberedである。 バークレーからの最後のリリースは1995年の4.4BSD-Lite Release 2で、その後CSRGは解散となり、バークレーでのBSD開発は終了した。それ以降、4.4BSD-Liteを直接あるいは間接的にベースとしている派生OS(FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、DragonFly BSDなど)が開発・保守されている。 さらに、BSDライセンスの許容型の性質により、フリーなものもプロプライエタリなものも含めて様々なOSでBSDのコードが利用されている。例えば、WindowsはBSD由来のコードをTCP/IP実装に使用し、BSDのコマンドラインのネットワークツールをリコンパイルしたものをWindows 2000で導入した。アップルのmacOSの基盤となったDarwinも4.4BSD-Lite2とFreeBSDから派生したものである。Solarisなどの商用UNIXもBSDコードを含んでいる。
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