2009年 - 2010年の発掘調査
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「豊地城」の記事における「2009年 - 2010年の発掘調査」の解説
平成21年(2009年)11月9日から22年(2010年)3月17日まで、神戸東線交通安全地区一括総合補助事業に伴う発掘調査が、兵庫県立考古博物館の手によって実施された。発掘調査によって、主郭を囲む幅12m、深さ2.5mの堀跡が発見され、その周囲からはコンテナにして70箱の天正年間の瓦が出土した。「量からすると城郭内の建物(櫓)に葺かれた瓦と推察される」とし、瓦葺建物が建っていたとしている。瓦葺建物は播磨国では事例が少なく、「三木城や置塩城などの有力城郭で使用されているのみ」とあり、三木城や置塩城との類似性があり「貴重な事例に加えることになった」とし豊地城も播磨国の重要城郭としての指摘がある。それ以外の兵庫県下の瓦葺建物として、御着城、伊丹城、端谷城がある。また今回の発掘調査で別所重宗時代の改修が小規模ではなく、堀や瓦葺建物を建てる本格的な修築であった事が判明した。これ以外にも西側の曲輪には幅5m、深さ1.5前後の堀が発掘され、堀の年代は依藤氏時代のものに別所重宗時代の改修の跡が見つかった。出土物としては、土師器皿、鍋、丹波焼甕、すり鉢、中国産染付、瓦、木製品で、時代は戦国時代のものである。 別所時代の堀跡(写真奥が主郭) 依藤氏時代の堀跡 石組み井戸跡 柱跡
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