基底膜
基底膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/07 09:02 UTC 版)

基底膜(きていまく、basement membrane)は、動物の組織において、上皮細胞層と間質細胞層などの間に存在する薄い膜状をした細胞外マトリックスである。膜といっても、生体膜とは異なり脂質は含まれない。細胞側から順に、透明板、緻密板、線維細網板の3層構造からなる。
代表的な成分は、IV型コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(パールカン)、エンタクチンなどである。 成分や機能については、基底膜成分を多量に合成するマウスEHS腫瘍を利用することが多かった。現在でも、基底膜成分を含む複合体マトリゲルなどは、この腫瘍から抽出したものが利用されている。マトリゲルやラミニンなどは、上皮細胞の接着を支持し、分化形質などを保持する機能があるので、細胞培養の基質や支持材料としてしばしば利用される。
生体内の基底膜は、組織や場所によって成分が多様であり、そのことが基底膜が示す多様な機能と関係していると考えられている。
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基底膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:21 UTC 版)
非連続性毛細血管以外の毛細血管の内皮細胞の外側は基底膜で囲まれている。基底膜の外側は疎性結合組織で、そこには一般にコラーゲン細線維の間に線維芽細胞、マクロファージ、顆粒球、時に肥満細胞や形質細胞が散在する。毛細血管の横断面を透過型電子顕微鏡でみると周皮細胞は半月形を示し、内皮細胞の基底膜が2葉に分かれて、周皮細胞を内側と外側から包んでいる。
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