麻酔なしでの去勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:03 UTC 版)
雄臭を防ぐために雄豚は生後1週間以内に去勢される。去勢は鋭利なカミソリでふぐり(陰嚢)を切開し睾丸を取り出し、引き抜き、切り取る、という方法で行われる。処理中・処理後も痛みを伴うため問題視され、諸外国では無麻酔去勢が規制されている。欧州連合では、2018年からは、自主的に外科的去勢を「原則」終了することとした。カナダでは2016年以降麻酔なしでの豚の去勢は禁止、ドイツでは2019年1月から国内外の子豚の無麻酔去勢が禁止される。2022年1月1日からフランスでも無麻酔去勢の禁止が決定した。また去勢をほとんど行っていない国もある(去勢率:イギリス2%、ポルトガル12.5%、スペイン15%、オランダ20%)。オーストラリアでは性成熟を迎えて臭いが出てしまう前のと殺や、インプロバックなどの製剤による免疫学的去勢(ワクチンを2回接種することで、精巣機能を阻害する抗体を産生させ、性成熟を遅らせることができる)が一般的であり、動物福祉の観点から外科的去勢はほとんど行われていない。 いっぽう日本では、麻酔なしの去勢に法的な規制はなく、2018年時点でほぼ100%のブタに麻酔なしでの去勢が実施されている。
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