高齢者の帯状疱疹予防
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/18 04:57 UTC 版)
「水痘ワクチン」の記事における「高齢者の帯状疱疹予防」の解説
2014年10月に、日本で水痘ワクチンが定期接種化されたため、小児の水痘流行が激減、 高齢者がブースター効果(追加免疫効果)を得る機会が減少している。2004年に水痘ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)が帯状疱疹の予防に効能追加され、2016年3月より「50歳以上の者に対する帯状疱疹予防」目的で使用できるよう明記された。帯状疱疹・PHN(帯状疱疹後神経痛)の予防策として、水痘・帯状疱疹ワクチンを推奨している。日本では任意接種(自由診療)である。 アメリカ合衆国やヨーロッパの一部では、帯状疱疹予防ワクチンとして高力価水痘ワクチン(ZOSTAVAX)が用いられていて、アメリカ合衆国では2006年5月より、免疫能正常な60歳以上を対象として接種が推奨されていたが、2011年3月からはその年齢が50歳以上に引き下げられた。 2018年3月23日、ジャパンワクチンおよびグラクソ・スミスクラインは、世界初となる乾燥組換え帯状疱疹サブユニットワクチン(不活化ワクチン)の「シングリックス」を開発し、日本での製造承認を受けた。2020年1月から流通が始まり、50歳以上の成人に2か月から6か月間隔で2回接種される。臨床試験では、生ワクチンよりも優れた予防効果を発揮したことから、帯状疱疹の予防目的としての水痘ワクチンの使用は減少し、サブユニットワクチンに移行するものと思われる。
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