高温ガス炉
黒鉛減速ヘリウム冷却型炉を高温ガス炉(HTGR)という。高温ガス炉は、イギリス、アメリカ、西ドイツで開発されてきた。わが国では日本原子力研究開発機構の高温工学試験研究炉(HTTR)が1998年11月に初臨界を達成し、現在は安全性実証試験を実施している。 一般に原子炉冷却材であるヘリウムガスの温度が700℃~950℃を達成するHTGRシステムは、炉心構成、(炉心)出力密度、原子炉圧力容器及び一次系主要機器に特徴があり、将来、製鉄用還元ガス生産などの化学プロセス産業用熱源、排熱を利用した蒸気タービン発電、地域暖房など多段階に複数の用途に利用できる可能性を有している。炉心は耐熱性に優れる被覆燃料粒子と黒鉛材料で構成され、ヘリウムガスで冷却され、低出力密度炉心と相まって高度の固有安全性を達成できる。燃料としてウランの他トリウムも実用化されており、平均燃焼度約10万MWd/tが得られる。
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