顧客情報への不適切なアクセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 01:48 UTC 版)
「ブルームバーグ (企業)」の記事における「顧客情報への不適切なアクセス」の解説
同社報道部門であるブルームバーグ・ニュースの社員と記者は、マーケティングと顧客管理上の観点から、契約者である金融機関がブルームバーグ端末をどう利用しているかについて知りうる立場にあり、これを利用して取材を行った疑いが持たれている。 社員と記者は「連絡先情報を含む個別の契約者に関する属性」、「いつ契約者が最後にログオンしたか」、「契約者と顧客サービス担当者間のチャットに関する情報」、「加入者が特定の機能をどのくらい使用したかに関する週別統計」などのデータを閲覧することができた。 これらの情報は、マーケティングや顧客管理のみに利用されたわけではなく、JPモルガン・チェースのトレーダーが2012年夏に起きた巨額損失事件で解雇されたか否かに関する取材でも利用された疑いがある。またゴールドマン・サックスは、自社従業員の雇用状況をめぐる取材で端末ログオン情報が利用されたとして、ブルームバーグに苦情を申し入れた。 同社のドクトロフCEOは「長い間、限られた顧客関連データについて記者に利用を許していたが、間違いだった」と述べ、ブルームバーグ・ニュースのマシュー・ウィンクラー編集長は謝罪のためゴールドマン・サックスに連絡を取った。なお、同問題が発覚する数日前に記者・編集者研修担当の社内弁護士が辞任を発表している。 イギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は社説で「ブルームバーグは馬鹿なまねをした」と評した上で、記者が「特権の乱用」を行った背景について「ウィンクラー氏の手による記者向けのマニュアル」に「手がかりがいくつか潜んでいる」と分析している。
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