頭大仏殿とは? わかりやすく解説

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頭大仏殿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 10:15 UTC 版)

頭大仏殿(あたまだいぶつでん)は、北海道札幌市南区滝野2番地に所在する真駒内滝野霊園内にある、安藤忠雄設計による大仏殿[1]大仏ドーム型の屋根の真ん中に空いたからだけ突き出して見える。霊園であるが、と一体化したその姿が、アートな魅力をたたえた札幌市の新名所となっている[2]

概要

ストーンヘンジと大仏(2006年12月29日撮影、大仏殿設置前)

大仏は当初よりあったが、大仏殿は真駒内滝野霊園開園30周年記念事業として、安藤忠雄により設計された。外部からは、丸い丘の中央に大仏の頭だけが見える、その印象的な姿から、『頭大仏』と名付けられた。丘の中は礼拝空間となっており、外部から大仏殿へのアプローチは、日常から非日常へいざなうように、安藤忠雄のこだわりが随所にちりばめられ、やがて大仏を仰ぎ見る空間へ至る[1][3]。大仏を取り囲む丘には、一面に15万株のラベンダーが植栽される。7月中旬から下旬がラベンダーの満開期にあたる[3][4]

園内には、頭大仏だけではなく総面積180万平方kmの壮大なランドスケープには、高さ9.5m、重さ120tの33基のモアイ像(「未来を生きる」という意味があるとされる[2])を始め、増長天像や広目天像、人頭有翼の獅子像などの石像が立ち並ぶほか、イギリス世界遺産ストーンヘンジ」までが再現されている[4]

当初は、安藤ファンの間で話題となり、次第に観光客が増え、その後、海外にも知れ渡り、特に韓国タイからの観光客が観光バスを連ねて来るに至った[2]

構成

水庭

水庭。安藤は、この水庭を迂回させることでで心を清め、日常から非日常へと心を切り替えるという演出を行った。

結界を意味する。参道をまっすぐ進めないよう設計され、この水庭を迂回することで、で心を清め、日常から非日常へと心を切り替えるという演出がなされる。この構成に関し、安藤は「北海道の自然は広大であり、その美しさの中に日本人が忘れてきた豊かな感性が潜んでいる。頭大仏は外からは見えないが、冬には雪が積もる。見えないことで想像力を喚起する」との説明をしている[1]

※11月4日~4月下旬の降雪期間は、水が張られていない[1]

トンネル

水庭の奥の大仏に至るトンネルで、天井には、コンクリートひだのように連なった曲線の連続からなり、薄暗闇に包まれた胎内的空間を表す。トンネルを抜けて初めて、大仏を仰ぎ見ることができる[1]

頭大仏

頭大仏

2016年竣工[2]。アプローチから135mの道程を経て、初めて大仏を仰ぎ見ることができる。 円形に切り取られた天空からは、自由に光と自然が入り込む[1]。高さ 13.5m 総重量 1,500t[4]。大仏殿の一角には、中国語やタイ語など、アジア各国を中心とした国々の言葉で願い事が記された「メッセージ献灯」が並ぶ[2]

ロタンダカフェ&ストア

水庭の向かって左隣にあるカフェ。軽食やコーヒー、ケーキやソフトクリーム、オリジナルグッズなどが提供される[5]。外国人観光客の増加に伴い、休憩できる場所の設置を意図し2018年にオープン[2]

交通アクセス

地下鉄

地下鉄南北線さっぽろ駅から真駒内駅で降車。乗車時間約18分[3]

バス

真駒内駅バス2番乗り場から滝野霊園行きへ乗車。乗車時間約23分[3]

開園時間

  • 夏期開門時間:4月1日~9月30日 7:00~19:00
  • 冬期開門時間:10月1日~3月31日 7:00~18:00

入場料

  • 霊園内の入場:無料
  • 駐車場:無料
  • 頭大仏拝観:志納(ラベンダー維持協力金)
  • ラベンダーの遊歩道(風薫る祈りの道):500円

脚注

関連項目

外部リンク




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