音取・調子等の笙譜における演奏指示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 06:04 UTC 版)
「笙」の記事における「音取・調子等の笙譜における演奏指示」の解説
合竹(あいたけ) - 合竹で奏する。 一竹(いっちく) - 一竹で奏する。 延留(のべとどめる) - 音を延ばしてフェードアウトする。 具(ぐす) - 演奏している音にさらに、この字が下に書かれている指穴を押えて音を加える。 打(うつ) - 指穴を押えて、すぐに離す。 叩(たたく) - 指穴を押えて離す。「打」よりも少し長い時間、穴を押える。 残(のこる) - 略字「戈」とも。直前の和音から、この文字の記された音のみ残して奏する。 移(うつる) - 直前まで奏していた音から、この文字の記された音に変える。 拾(ひろう) - この文字のある音まで、一音ずづ順に奏する。 放(はなつ) - この文字の指穴から指をはなして、音を減らす。 捨(すつる) - この文字の指穴から指をはなして音を減らし、他の音に移る。 乍(ながら) - 他の音に移るとき、前の音に関係なく奏しながら、次の音を加えて奏する。 次第(しだい) - だんだん他の音を順に加えて奏する。 押(おす) - 指穴を押える。 火(か) - 強く吹く。他の楽器でも「火」の符号はあり、「火急」(素早く行う)の意で用いられているが、笙では意味が異なっている。 絶(たえる) - 「絶音」とも。本来は吹ききって音が中絶するという意味であり、黄鐘調・盤渉調の音取に見られるが、この符号は古譜の名残であり、現行では機能していない。 以上の他、平調調子に「青蛉返」、盤渉調調子に「千段治音」の演奏指示が見られるが、これらは現代では既にどのような奏法を意味していたのか不明となっており、現行の演奏では無視されている。
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