音信号のレイテンシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 09:06 UTC 版)
一般的にコンピュータが音信号を出力する場合、音データを一定長のバッファに記録してから、逐次ハードウェアへと出力する。そのため、バッファのサンプル数をサンプリング周波数(ヘルツ)で割った数だけレイテンシ(秒)が生じる。バッファ容量が小さいほどレイテンシも小さくなるが、時間辺りのオーバーヘッドが増し、システムの性能が低い場合には、処理落ちが生じノイズとなってしまうこともある。 また、エフェクタのデジタル信号処理アルゴリズムによっても、レイテンシは発生する。例えば、高速フーリエ変換(FFT)を用いたアルゴリズムでは、窓幅などに応じてレイテンシが発生し、先読み(ルックアヘッド)機能を備えたリミッター/コンプレッサーでは、先読み時間に応じてレイテンシが発生する。また、マルチトラック再生において、レイテンシのあるエフェクタを特定のトラックのみに用いると、同期がずれてしまう。そのため、全トラックのレイテンシを統一して同期するレイテンシ補正機能を持ったシステムもある。
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