韓国の教科書における箕子朝鮮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 17:08 UTC 版)
「箕子朝鮮」の記事における「韓国の教科書における箕子朝鮮」の解説
韓国の教科書の高等『国史』は、古朝鮮は紀元前2333年に成立し、その支配は中国遼寧から朝鮮半島まで及んでいたと記述され、古朝鮮の根拠を琵琶形銅剣の分布にもとめて、古朝鮮建国の根拠として檀君神話を紹介している。このように檀君についての記述が小学『社会』からみられるのに対して、箕子についての記述はない。わずかに中学『国史』「学習の手助け」において、文献上ではそのような理解があったことを記すにとどめる。 文献にみえる古朝鮮は、檀君朝鮮―箕子朝鮮―衛満朝鮮へと政治的変化を遂げた。 — 中学国史、学習の手助け 文献史料が不足しているため、古朝鮮の領土を知るためには、考古学的史料を利用しなければならない。 — 中学国史、学習の手助け 古朝鮮の史料は乏しく、箕子朝鮮は史実性に問題があるため補足にとどめたと考えられるが、この場合、同じように史実性に問題のある檀君朝鮮は『三国遺事』を引用して詳細に記述するのは、史実性、史料上の制約、箕子朝鮮に関する記述とのバランスを考慮すれば箕子朝鮮に関する記述がないのはいかにもアンバランスな印象を与える。箕子は中国系に属するのに対して、檀君は朝鮮系に属する。中国系よりも朝鮮系が重視され、中国系の記述は朝鮮系に比べて少ないか、ほとんど無視され、現在の韓国人につながる朝鮮系諸民族は重視される一方、朝鮮半島で活動して、朝鮮史に大きな影響を与えた中国系を含む諸民族が捨象される。
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