面舵と取舵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/27 01:18 UTC 版)
進路方向を右に取る場合は「面舵(おもかじ)」、左に取る場合は「取舵(とりかじ)」と言う。単に「面舵」なら右に15度、「面舵一杯」となれば民間船では右に30度、軍艦では35度となり、「取舵」、「取舵一杯」ならその反対である。「一杯」という語源は、前述した剥離によってこれ以上の舵角には変角効果がなく、最大舵角であることからきている。 また、船は舵を戻しても惰力により舵を取った方向に動き続ける(大日本帝国海軍と海上自衛隊では「行き脚」という)ため、取った舵と反対方向に舵を切って、船体が振れるのを止める「当舵(あてかじ)」を行う(自動車でいうカウンターステアに似る)。角度は5度が普通だが軍艦の場合だと戦艦は7度、その他輸送船などは10度が多く用いられるように、船体重量によって異なる。“右に当舵”なら航海士は操舵手に対し「面舵に当て」と指示する。 これらの表現は航空機にも共通である。
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