電圧標準としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 01:38 UTC 版)
「ジョセフソン効果」の記事における「電圧標準としての利用」の解説
交流ジョセフソン効果は、電圧のSI単位であるボルトを現示するための電圧標準として用いられている。ジョセフソン素子にマイクロ波を照射すると、シャピロステップと呼ばれるステップ状の電流-電圧特性が観測される。照射されるマイクロ波の周波数が f のとき、整数 n で表される量子化の次数に対応するステップの電圧は Vn = nf/KJ で与えられる。係数 KJ はジョセフソン定数と呼ばれ、電気素量 e とプランク定数 h に KJ = 2e/h で理論的に関係付けられている。2019年5月に発効した新しいSIの定義において、電気素量とプランク定数の値は不確かさのない定義値であり、これらと関係付けられるジョセフソン定数の値も不確かさのない定義値である。その値は 483597.8484 GHz/V である(2018 CODATA推奨値)。 なお、新しいSIが発効する以前は、電圧標準に用いる値として1990年の協定値 KJ-90 = 483597.9 GHz/V が使用されていた。 「協定電気単位」も参照
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