降着装置(ランディングギア)の強度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/04 18:10 UTC 版)
「燃料投棄」の記事における「降着装置(ランディングギア)の強度」の解説
航空機の降着装置は主として着陸時に想定される荷重を基に設計される。飛行中には死重(デッドウェイト)となる降着装置は、なるべく軽量であることが望ましいため、着陸時の荷重設定の前提として離陸時の機体総重量は考慮せず、燃料をある程度消費した後の総重量に基づいて設計が行われる。この結果、離陸した直後の燃料満載状態にある航空機は、場合によっては降着装置の強度が不足してそのままでは着陸することができない。長距離を運航する(燃料積載量の大きい)航空機では特にその傾向が顕著となる。 一例として、国際線用ボーイング747ではその最大離陸重量は 400 トン近いが、最大着陸重量は 300 トンに満たない。長距離国際線では日常的に最大着陸重量を超過した総重量での離陸が行われている。このため、離陸直後に引き返さなければならない事態が生じた際にはほとんどのケースでそのまま着陸することはできない状態となっている。
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