関連する薬剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 07:04 UTC 版)
ヘタシリン バカンピシリン スルタミシリン アンピシリンには、いくつかアンピシリンを元に開発された抗菌薬が存在する。例えばヘタシリンはβ-ラクタマーゼによって分解されないように加工されたアンピシリンのプロドラッグであり、所詮in vitro条件(生体内ではない人工的な条件)ではあるものの、ヘタシリンに直接β-ラクタマーゼを作用させてもほとんど分解されないことが知られている。また、バカンピシリンもアンピシリンのプロドラッグであり、アンピシリンの持つカルボキシ基をカルボン酸エステルの形にすることで脂溶性を高めて、経口投与の際に消化管からの吸収を良くすることでバイオアベイラビリティを向上させている。スルタミシリン(英語版)は、アンピシリンにβ-ラクタマーゼ阻害剤の1種であるスルバクタムを結合させた薬剤である。ちょうどメタンジオールが持つ2つの水酸基の片方にはアンピシリンの持つカルボキシ基が、もう一方にはスルバクタムの持つカルボキシ基が、それぞれ脱水縮合してカルボン酸エステルになった構造をしている。つまりスルタミシリン1分子には、アンピシリンとスルバクタムとが1分子ずつ含まれている。
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