間テクスト性の実例と歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 08:04 UTC 版)
「間テクスト性」の記事における「間テクスト性の実例と歴史」の解説
間テクスト性の理論的な観点がポストモダンと関係がある限り、その装置そのものは新しいものではない。新約聖書の一節は旧約聖書を引いており、旧約聖書の申命記や預言者は出エジプト記に記された出来事を参照している(Porter1997)。 編集批評家は問題の本の原作者の特定の順序と過程を論じるために間テクスト性を使うのに対して、文芸批評は最終形態のテキスト、つまり相互に関連した文学の塊として扱う共時的な見方をとる。 この塊は後代に聖書物語を参照する詩や絵に拡大し、ちょうどギリシャ・ローマの古典的な物語や神話の周囲に他のテクストがネットワークを構築するのと同様である。ブルフィンチも『ギリシア・ローマ神話』(The Age Of Fable) の中で論じている。 時に間テクスト性は盗作として扱われることがある。スペインの作家 Lucía Etxebarria の詩集『Estación de infierno』にAntonio Colinasの隠喩と一節が含まれていることがわかった。これに対してEtxebarriaはColinasへのオマージュと間テクスト性を主張した。 その他文学の間テクスト性の例: 『エデンの東』(1952) スタインベック : 創世記の改作 『ユリシーズ』 (1918) ジェイムズ・ジョイス : ホメロスの『オデュッセイア』の改作
※この「間テクスト性の実例と歴史」の解説は、「間テクスト性」の解説の一部です。
「間テクスト性の実例と歴史」を含む「間テクスト性」の記事については、「間テクスト性」の概要を参照ください。
- 間テクスト性の実例と歴史のページへのリンク