長距離型A321LRの開発
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「エアバスA321」の記事における「長距離型A321LRの開発」の解説
A321は、ボーイングの単通路機である757の後継機市場にも進出した。しかし大西洋横断が可能な757に対抗するには、A321neoでもまだ航続力が不足していた。本格的に757の後継機需要を獲得するため、かねてよりエアバスは更なる長距離型の開発を検討していた。A321neoの開発進行中だった2015年1月13日、エアバスはA321neoの長距離型を開発することを発表した。この長距離型は「Long Range」を意味するA321LRと名付けられた。最大離陸重量を97トンに引き上げてACTを3個にすることで燃料搭載量を増やし、航続距離を7,408キロメートル(4,000海里)に延長するとされた。この航続距離は単通路機で最長となり、大西洋横断路線にも就航可能な性能である。航空機リース会社のエアリース・コーポレーション(英語版)が最初の発注者となった。 2018年1月31日、ハンブルクにてA321LRの初飛行が行われた。A321LRの初号機は、CFMI社のLEAP-1Aエンジンを装備していた。その後の飛行試験では長距離飛行も行われ、2月にはパリからニューヨークへ初の大西洋横断を行なったほか、4月にはセイシェル共和国・マヘ島からトゥールーズへ8,797キロメートルの無着陸飛行も行われた。 2018年10月2日、A321LRに対してEASAとFAAから型式証明が交付された。同時に180分までのETOPS認証も取得している。同年11月14日にアルキア・イスラエル航空に対してA321LRの初引き渡しが行われた。A321LRはボーイング757の買い替え需要を取り込み始めている。
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