長期暦のサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 01:25 UTC 版)
長期暦は、1日であるキン、20キンの「月」であるウィナル、18ウィナルの「年」であるトゥン、更に20トゥンを1カトゥン、20カトゥンを1バクトゥンとする単位で構成される。石碑に長期暦の日が刻まれたり墓の壁画に長期暦の日付けが刻まれたりしていると、その日を特定できるため、歴史学上又は考古学上の貴重な資料となる。マヤ研究者は通常バクトゥンから順に「.」で区切って算用数字で長期暦を表す。 名称日数備考バクトゥン 144000 約394年 カトゥン 7200 約19.7年 トゥン 360 約1年 ウィナル 20 キン 1 トンプソンによると、計算のためにバクトゥンより大きな単位も存在し、20バクトゥンを1ピクトゥン、20ピクトゥンを1カラブトゥン、20カラブトゥンを1キンチルトゥン、20キンチルトゥンを1アラウトゥンとした。1アラウトゥンは約6308万年に相当する。 長期暦の元期は13.0.0.0.0 4アハウ 8クムクであり、これは先発グレゴリオ暦で紀元前3114年8月11日にあたるとされる。バクトゥンで0のかわりに13が使われているのは、おそらくツォルキンの日付の計算で13を0として扱うのが拡大解釈されたものであろうという。キリグア石碑Cではこの日付に創造説話を関連させている。一部の碑文では長期暦の5つの数の上にずらっと13を並べたものがある。 下記のGMT対照法によれば、2012年12月21日にこの13.0.0.0.0(4アハウ 3カンキン)に至る。ただし、近年騒がれている周期に終わりがあるかのような解釈については、マヤ古来のものでなく西洋的な見方であるとして否定的な見解もある。ドレスデン絵文書には元期より以前の紀元前3115年3月20日の日付も扱われており、元期に終末が来るように考えられていたようではない。
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