長女の裁判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 03:36 UTC 版)
殺害計画を知りながら三女の求めに応じて睡眠導入剤とゴム手袋を提供したとして殺人幇助の罪に問われた長女の裁判員裁判が2016年2月に札幌地裁で行なわれ、懲役4年の求刑に対し、「子供のころに虐待というべき日常生活を余儀なくされた影響が大きい」として、懲役3年・執行猶予5年が言い渡された。「長女の『祖母がいなくなればいい』という言動は三女の決意を後押ししたが、用意した薬やゴム手袋は実際の殺害行為を助けるものではなく、目に見えた効果は少ない」とされた。 長女によると、祖母は「子供は一人でいい。犬猫みたいで嫌だ」と言い、三女が泣くと口から頭までガムテープで巻くなど、虐待を続け、母親はそれをただ見ているだけだったという。三女の就学前の2004年2月には、祖母に足をかけられて頭に重傷を負って救急車で運ばれた三女を児童相談所が「虐待の疑いがある」と判断して一時保護したが、母親が迎えに来て自宅に戻された。長女は「大人を頼ることはできないと思った」 と証言。「床下の収納部分に閉じ込められたり、冬でも裸で外に出されたりして水をかけられる」など、三女への虐待は一層深刻化し、生ゴミを食べさせられていたとも言う。三女が高校生になると家の仕事さえやれば何も言われなくなり、暴力や嫌がらせは減っていたが、長女が交際男性との同居を望み祖母から罵られた際に、長女と三女で祖母と母がこの世からいなくなるという妄想話をした。三女は供述調書で、この時、姉も(祖母を殺害したいという)同じ気持ちであることを知ったと証言、事件前、友人との電話で殺害の意思を伝え、「自分とお姉ちゃんの自由のため」と答えたという。
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