鉄分の許容量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:41 UTC 版)
米国科学アカデミーが公表しているDRI指数によれば、ヒトが1日のうちに許容できる鉄分は、大人で45 mg、14歳以下の子どもは40 mgまでである。摂取量が体重1 kgあたり20 mgを超えると鉄中毒の症状を呈する。鉄の致死量は体重1 kgあたり60 mgである。6歳以下の子どもが鉄中毒で死亡するおもな原因として、硫酸鉄を含んだ大人向けの錠剤の誤飲である。 なお、遺伝的な要因により、鉄の吸収ができない人々もいる。第六染色体のHLA-H遺伝子に欠陥を持つ人は、過剰に鉄を摂取するとヘモクロマトーシスなどの鉄分過剰症になり、肝臓あるいは心臓に異変をきたすことがある。ヘモクロマトーシスを患う人は、白人では全体の0.3–0.8 %と推定されているが、多くの人は自分が鉄過剰症であることに気づいていないため、一般に鉄分補給のための錠剤を摂取する場合は、特に鉄欠乏症でない限り、医師に相談することが望ましい。
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