さんか‐イットリウム〔サンクワ‐〕【酸化イットリウム】
酸化イットリウム
酸化イットリウム(III)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/09 15:25 UTC 版)
酸化イットリウム(III) | |
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yttrium(III) oxide. |
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別称
Yttria
diyttrium trioxide yttrium sesquioxide |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 1314-36-9 ![]() |
RTECS番号 | ZG3850000 |
特性 | |
化学式 | Y2O3 |
モル質量 | 225.81 g/mol |
外観 | 白色固体 |
密度 | 5.010 g/cm3, 固体 |
融点 | 2425 ℃ |
沸点 | 4300 ℃ |
水への溶解度 | 難溶 |
アルコール 酸への溶解度 |
可溶 |
構造 | |
結晶構造 | 蛍石型構造 |
空間群 | Ia-3, No. 206 |
配位構造 | 八面体形 |
危険性 | |
EU分類 | なし |
Rフレーズ | なし |
Sフレーズ | S24/25 |
関連する物質 | |
その他の陽イオン | 酸化スカンジウム(III) 酸化ランタン(III) |
関連物質 | イットリウムバリウム銅酸化物 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化イットリウム(さんかイットリウム、英: yttrium oxide)は空気中で安定なイットリウムの酸化物で、その組成式は Y2O3 である。白色の固体で、無機化学や物質科学において出発物質としてよく使われる。
天然にはイットリアアイト(Yttriaite)という希産鉱物として産出する。日本では未発見のため和名は未定だが、 酸化イットリウムの英語名「イットリア(yttria)」に因んで名付けられたことを考えると、イットリア石 (Yttrialite)という別種との混同を避けるためにも「酸化イットリウム石」という名称が適切ではないかと思われる。
用途
物質科学
イットリウム化合物の最も重要な用途は、YVO4 ユウロピウムや Y2O3 ユウロピウム蛍光体であり、これはブラウン管テレビの赤色を作るのに使われる。酸化イットリウム(III)はイットリウム・鉄・ガーネットを作るのにも使われ、これはマイクロ波フィルタとして役に立つ。
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