適合溶質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 16:19 UTC 版)
浸透圧の原理から明らかなように、水に溶解している溶質の粒子の数が増加すれば、その溶質の種類とは無関係に浸透圧が上がる。これを利用して、有機化合物を細胞質に蓄積することによって、根の周囲の水の高い浸透圧への耐性を獲得する植物もある。このような目的で合成される有機化合物を適合溶質(あるいはオスモライト)と呼び、以下のようなものが知られている。 糖類(スクロースなど) 糖アルコール(ソルビトールなど) アミノ酸(プロリンなど) プロリンのメチル化化合物(メチルプロリンなど) ベタイン(グリシンベタインなど) メチル化された有機硫黄化合物(ジメチルスルホニオプロピオナート;DMSPなど) その他、カリウム濃度を高く維持することなどによってもナトリウムの流入を防ぎ、細胞の働きを維持することができる。
※この「適合溶質」の解説は、「塩生植物」の解説の一部です。
「適合溶質」を含む「塩生植物」の記事については、「塩生植物」の概要を参照ください。
- 適合溶質のページへのリンク