速度・高々度性能・上昇力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 23:56 UTC 版)
「五式戦闘機」の記事における「速度・高々度性能・上昇力」の解説
五式戦闘機は三式戦闘機よりも前面投影量が増えたため空気抵抗が増し、二型の610km/hと比較して580km/hと「最高速度」は低下している。ただし二型は60機程度が配備されたに過ぎず、一般的に配備されていた一型丁の560km/hよりは向上が見られた。すなわちエンジン出力が従来の1175馬力から1500馬力へと増強されており、従来から多数配備されていた一型丁と比べれば名目上で20km/h、実際には35-40km/hの速度向上が見られた。巡航速度では一型との比較で50 - 60km/h向上したという。 また「丸」編集部によれば同じエンジンを装備した零式艦上戦闘機の五四型と比較して、速度も上昇力も上回っている。 五式戦闘機は高々度性能も日本機としては悪い物ではなく、三式戦闘機よりも上回っていたという証言もある。例えば、飛行十八戦隊操縦士の角田大尉による三式戦では高度6,000mから8,000mのB-29に上方からの一撃をかけるのがやっとだったが、五式戦では一度降下したあと再び上昇して二撃(下面攻撃)をかけることが可能で実際にB-29を撃墜したというものがある。なお、高々度性能を向上させるため、両翼の12.7mm機関砲を撤去し更なる軽量化を行った部隊もあったらしい。 なお、カタログスペック上の上昇性能は二型と同等程度である。また高度5,000mまでの上昇力は6分と二型とは同等であるものの、一型丁を1分上回り、四式戦闘機よりも優れたものである。また急降下性能は三式戦闘機譲りの大変優れたものであった。
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