逆カウンターシェーディング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 17:56 UTC 版)
「カウンターシェーディング」の記事における「逆カウンターシェーディング」の解説
詳細は「警告色」を参照 カウンターシェーディングが影を塗りつぶすものであるとすれば、逆に腹を黒くし背を白くすれば自然光に加えてさらにコントラストを高めることになる。実際このような配色(標識色という)もスカンクやミツアナグマなどの強力な防衛手段を持つ動物に見られる。強力な防衛手段というのは、スカンクであれば攻撃的な悪臭、ミツアナグマであれば悪臭に加え鋭い爪と攻撃的な性格がそれに当たる。こういった動物は攻撃されても逃げず、緩やかに動き、場合によっては敵に向き合って、たとえそれが初めて出会う脅威にも威嚇行動 (威嚇ディスプレイ)をする。これが相手には脅しになったり、相手がその悪臭を経験したことがあれば警告になり、追い払うことができる。 セイヤーが発見したルナ・モスの幼虫は、コットの言によれば "countershaded in relation to [its] attitude" (生活態度に関連してカウンターシェーディング)されている、つまり、背が明るく腹が暗い階調になっているということである。似たものにサカサナマズ Synodontis batensoda があるが同じ理由である。この手の動物は、腹を上にして上下逆さまに生活する習性がある。他にはイオメダマヤママユ(英語版) Automeris io やスズメガ科の蛾 Smerinthus ocellatus の幼虫なども当てはまる。アオミノウミウシ Glaucus atlanticus も同様で、天地がひっくり返った生活をする習性にカウンターシェーディングが連動している。これらはカウンターシェーディングを隠匿の手段として普段から利用しているわけである。
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