退去の禁止と応急消火義務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 10:18 UTC 版)
「消防」について退去の禁止(第8条ノ3)と応急消火義務(第8条ノ5、1943年改正後は第8条ノ7)が規定された。退去の禁止を定める第8条ノ3の条文「主務大臣ハ防空上必要アルトキハ勅命ノ定ムル所ニ依リ一定ノ區域内ニ居住スル者ニ対シ期間ヲ限リ其ノ區域ヨリノ退去ヲ禁止又ハ制限スルコトヲ得」は権限付与規定であり、それ自体は直接に国民に退去禁止を命ずる規定ではない。しかし、これに基づいて1941年12月7日(太平洋戦争開戦の前日)に内務大臣が発した通牒「空襲時ニ於ケル退去及事前避難ニ関スル件」は、「退去ハ一般ニ行ハシメザルコト」と定めていたので、これにより国民は全面的に退去を禁止されることとなった。 ドラマ『ごちそうさん』で、東出昌大演じる西門悠太郎が防空訓練の際に「空襲の火は消せない。消火せずに逃げろ! 自分の命を守れ!」と叫んで逮捕されたのはこの規定が根拠になっている。
※この「退去の禁止と応急消火義務」の解説は、「防空法」の解説の一部です。
「退去の禁止と応急消火義務」を含む「防空法」の記事については、「防空法」の概要を参照ください。
- 退去の禁止と応急消火義務のページへのリンク