近視の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 07:42 UTC 版)
誕生から20代前半にかけては眼球が成長するので誰でも近視の方向に屈折状態が変化する。つまり、 遠視が強かった者は遠視の程度が弱まる。 丁度よい強さの遠視を持っていた者は正視になる。 遠視が弱かった者は近視になる。 遠視の無かった者は強度の近視になる。 この時期に近視の症状が現れなかった者は、近視化しなかったのではなく、遠視が十分に強かったために近視が顕在化しなかっただけである。成長期の終わった後の最終的な屈折状態(近視または遠視の強さ)は、 生まれ持った遠視の強さ 成長期における近視化の度合い の2つで決まる。 最終的な屈折状態を決める要因は (1) が主なものである。つまり、生まれ持った遠視の強さによって将来近視になるかはほぼ決まる。 (2) が遺伝だけで決まるかには議論がある。遺伝のみで決まるとする説もあれば、環境によって左右されるとする説もある。ただし、いずれにせよ (1) に比べれば影響は少ない。 現代、近視は増加傾向にある。小中学生でも近視の割合は年々高まり、小学生の1/4、中学生の1/2は近視であると言われる。この増加傾向は、小中学生の生活習慣の変化によるものとも、小中学生の平均身長が伸びたことの不可避的な副産物とも言われている。 近視は目の成長が止まるにつれて進まなくなる。
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