輸送技術の発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:20 UTC 版)
第二次世界大戦後に、海上コンテナによって複数の輸送機関を接続するインターモーダル輸送が世界的に普及する。大戦前の1930年代からコンテナについての研究が行われ、アメリカ連邦政府の運輸委員会などによってコンテナを用いた鉄道、道路、水上交通の連携が指摘された。しかし採用はされず、代わりにトラックを鉄道に載せるピギーバック輸送が用いられた。1950年代にアメリカのトラック運送業者のマルコム・マクリーンは海運業に進出をして、トラックと海運の両方に使えるコンテナを採用した。これによってタンカーからトラックへのコンテナの積み替えが容易になり、海上輸送と陸上輸送の連携が迅速になった。コンテナによって港湾も影響を受け、それまで沖仲仕が担っていた港湾での運搬は機械化され、大量のコンテナの積み降ろしの可能な港湾が貿易で台頭する。1960年代には国際標準化機構(ISO)がコンテナについての国際規格を決定して標準化し、輸送コストの低下が物流や貿易に大きな変化をもたらした。製造業では原材料や最終製品の他に部品などの輸送が増加して、生産が世界規模に拡大した。
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