軍法会議の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:38 UTC 版)
軍法会議には以下のような問題点も指摘される。 軍という狭い組織の中で行われるため、どうしても「身内同士のかばい合い」や「組織防衛」が起こりがちで、外部からの不信を招きやすい(ソンミ村虐殺事件、えひめ丸事故)。果ては占領中の沖縄で1945年、軍法会議の有罪評決をワシントンの本省が破棄し無罪とした事例があった事も確認された。 下士官兵などは厳格に裁かれることが多い一方、将校、特に高級将校に対する判決は寛大であることが多く、軍内部で上層部への反感が生まれることが多い(富永恭次など)。 政治的な理由などにより、法や量刑相場にそぐわない恣意的な判決が出ることがある(チャールズ・ジェンキンス)。このような問題点があるため、現在のドイツ連邦共和国のように「軍刑法」のみ定め、「軍法会議」自体は廃止している国もある。
※この「軍法会議の問題点」の解説は、「軍法会議」の解説の一部です。
「軍法会議の問題点」を含む「軍法会議」の記事については、「軍法会議」の概要を参照ください。
- 軍法会議の問題点のページへのリンク