躍進、政権与党へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 14:02 UTC 版)
1974年からの事実上の南北分裂によりトルコ系キプロス人のほとんどが北キプロスに移ったため、TMTは解散。AKELが物理的に攻撃される事態は激減した(EOKAは独立前年の1959年に解散している)。ようやく党勢拡大に本腰を入れられるようになったAKELは、1988年にディミトリス・フリストフィアスを総書記に据え、1990年代より勢力を伸ばし始め、1991年、1996年の総選挙では議会第2党、そして2001年、2006年の総選挙では議会第1党に躍り出た。2001年の総選挙後、AKEL総書記フリストフィアスが国会議長に選出されるなど、有力政党としての地位を高めていった。 そして2008年2月の大統領選挙でAKEL候補フリストフィアスが当選。共産系候補が民主的な選挙で政権をとる、欧州では異例の事態となった。現在、キプロスはEU加盟を実現し、それまでオブザーバー参加だった欧州左翼党に正式加盟している。共産党系の政党でありながら、キプロスを一党独裁に基づく社会主義国にすることはなく、市場経済と複数政党制を堅持している。北キプロスでも長期政権を率いたデンクタシュが退き、後任大統領にキプロス再統合派のメフメト・アリ・タラートが就任。南北共にキプロス再統合派が政権をとったことにより、再統合交渉が進むと見られている。 2009年1月、フリストフィアスが総書記を退き、後任にアンドロス・キプリアヌが選出された。 2013年の大統領選挙では、中道右派政党の民主運動党のニコス・アナスタシアディスに敗れる。2018年の大統領選挙では、マラス元保健相を擁立するものの再びニコス・アナスタシアディスに敗れている。
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