赤色や紫色の着色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 01:26 UTC 版)
「ビート (植物)」の記事における「赤色や紫色の着色」の解説
テーブルビートの赤や紫の色はベタレイン色素の種類によるものであり、赤キャベツのような他のほとんどの赤い植物と違い、アントシアニン色素を含まない。異なるベタレイン色素の構造は変わることがあり、ありふれた深い赤色に加えて、黄色や他の色といったテーブルビートの特徴をもたらす。ビートに含まれるベタレインにはベタニン、イソベタニン、プロベタニン、ネオベタニンがある(赤から紫の色素はまとめてベタシアニンとして知られる)。ビートに含まれる他の色素にはインジカキサンチン、ブルガキサンチンがある(黄色からオレンジ色の色素はベタキサンチンとして知られる)。インジカキサンチンはサラセミアに対する強力で保護的な抗酸化剤であり、α-トコフェロール(ビタミンE)の分解を阻害するとみられている[要出典]。 ビートの根に含まれるベータシアニンは、それを分解できない人に赤尿を起こすことがある。 顔料は細胞の液胞に含まれている。テーブルビートの細胞は極めて不安定で、切られたり、熱せられたり、空気や日光にさらされたりすると流れ出る。これが赤いテーブルビートが紫色の染みを残す理由である。しかしながら、料理のとき、表皮を付けたままにすることで、細胞の整合性を保ち流出を抑えることができる。
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