貫通型と非貫通型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 03:01 UTC 版)
制御車には正面に貫通扉を備える貫通型と、貫通扉のない非貫通型がある。貫通型は運転席が狭くなる欠点があるが、他の編成と連結したときに、幌を用いて編成間で乗務員や乗客の行き来が可能となる。ラッシュ時と閑散時間帯の需要変動に対応するため、複数編成の併結運転を行うことの多い系列は貫通型を採用していることが多い。 また、貫通型制御車には非常時のみ貫通となる車両もある。地下鉄およびそれに準じる路線では、規則により編成をすべて貫通構造とし、編成の前後に非常用の出入り口を確保することが定められている。ただし、非常時のみ貫通構造であればよいため、幌を備えておらず、平常時は編成間の行き来ができないこともある。このタイプは地下鉄路線の制御車に多く見られるほか、JR東日本E217系電車(6次車以前)や西日本旅客鉄道(JR西日本)の在来線車両の多くにも採用されている。 これらの違いは外観に異なる印象を与える。一般に貫通型はオーソドックスなデザインとなり、逆に非貫通型はデザインの自由度が高く、流線型の制御車は大半が非貫通型を採用している。非常時貫通型は貫通扉にプラグドアを採用する例も多く、非貫通型と同様のすっきりした外観が得られるほか、貫通扉をオフセット配置とした例もある。
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