調節機構の方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 05:55 UTC 版)
大きく分類して、調節を刃部で行うタイプと本体部で行うタイプの2種類がある。 本体部で行う主なタイプは本体の片側のみにその調節機能が付いているタイプと、本体の両側に付いているタイプ、そして左右本体取付ボルトを偏芯ボルトとして調節機能を持たせているタイプ等がある。 刃部で調節を行う方式を採用しているのは、国内ではHIT(東邦工機(株))のみであり、その他のメーカは本体部での片側のみの調節方式または左右本体取付ボルトを偏芯ボルトとしているタイプを採用しているメーカが多い。HIT社の調節機構は、刃と座金の取付ボルトを偏芯ボルトとして、そのボルトを回転させる事により左右の刃を個々に刃面に対して前後方向に平行移動できるものであり、刃の隙間が全体に及んだ場合にその効力を最大限発揮できる。 本体部に調節機構のあるタイプは、刃の先端部の隙間が大きくなってきた場合、調節を行って先端部の隙間を小さくする事により刃面全体の調整を行うものである。このタイプのうち調節機構が片側のみのタイプの欠点は、調節する事によって刃の中心線と本体の中心線が平行で無くなりハンドルを開いた時に刃が偏って開いてしまう事である。片側のみの調節タイプは、国内品ではMCC((株) 松阪鉄工所)・LOBTEX(ロブスター)・ARM産業・KTC・DOGYU(土牛産業)社等のメーカがある。国内トップシェアメーカはリンク機構調節方式のMCCだが、最近では長い歴史あるH.K.Porter(米国)の本体のタワミを利用した方式を採用(コピー)しているメーカの国内での躍進が見受けられる。この方式はARM産業・KTC・LOBTEX等も採用しており、最小の部品で構成が可能(製造上のコストメリットが大きい事と故障が少ない事)である。
※この「調節機構の方式」の解説は、「ボルトカッタ」の解説の一部です。
「調節機構の方式」を含む「ボルトカッタ」の記事については、「ボルトカッタ」の概要を参照ください。
- 調節機構の方式のページへのリンク