誓願島灯標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 07:23 UTC 版)
菅島と安楽島半島の間の海域は加布良古水道(かぶらこ すいどう)と呼ばれ、鳥羽港を出入りする船の航路に当たり、特に坂手島の南の海域は漁船の通航が多い。中でも誓願島と菅島の鰮埼(いわしざき)との間は加布良古水道の最狭部であり、水深10 m以上の航路幅は350 mしかない。航行目標が多く水道としても短いが、暗礁が多く航路が複雑であるため、操船の難しい海域となっている。近年でも2006年(平成18年)3月9日に付近で漁船と釣船が衝突する事故が発生している。 そこで島には、1944年(昭和19年)1月20日に初点灯したコンクリート製の誓願島灯標が置かれている。1967年(昭和42年)8月に行われた調査によると、灯標は4秒に1閃し紅色の灯光を発していたが、周辺に坂手島からの光や安楽島のホテルからの光があり、判別が難しかったという。その後、5秒周期のモールス符号光(-・-・)に変更され、2015年(平成27年)3月3日から付近の丸山埼灯標が10秒周期のモールス符号光に変更されたのに合わせて、10秒に1回誓願島灯標と丸山埼灯標が同期点滅するようになった。 2011年(平成23年)には、春の叙勲で永年灯標の灯火の監視を続けてきた男性が瑞宝単光章を受章した。
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