評価 [編集]
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/05/20 07:50 UTC 版)
江戸時代には水戸学派による南朝正統論の勃興を背景に、『桜雲記』『南方紀伝』を始めとする南朝編年史が作られたが、本書のように各項目に典拠を逐一示して史実を見極めようとする禁欲的な編述方針は画期的であり、多分に史書としての性格を具備したものと評価してよい。しかも、首巻の引用書目を見る限りでは、当時入手し得たであろう史料の大部分を網羅しているのみならず、各史料に対する批判や取捨選択も比較的厳密であり、近代以降の南北朝正閏論へ継承された所論も少なくない。南北朝時代の研究史上逸すべからざる大著なのは勿論のこと、特に追加編の古文書集は『南狩遺文』と合わせて、今日なお有益な史料を提供している。
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