観測と利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 23:41 UTC 版)
赤緯マイナス52度42分に位置するため、南半球では容易に観測できるが、北半球では原理的には北緯37度18分(=90度-52度42分)度以北では南中時でも地平線の下に隠れて見ることができない。ただし、大気を通るときの屈折があるため、北限はわずかに北上する。日本では東北地方南部より南の地域でしか見ることはできない。角度では可能とされる地域であっても、北緯36度の東京の地表では南の地平線近く2度程度、北緯35度の京都でも3度程度の高さにしか上らず、地上からの光害や、大気を通る距離も長いため全天でシリウスに次いで明るいとは思えないほどに減光して赤くなり、見つけることはより困難となる。九州・沖縄では本州よりは高い位置に観測でき、九州南部の鹿児島市では6度程度、沖縄の那覇市では10度程度の高さまでのぼる。さらに南緯37度18分以南、たとえばオーストラリアのメルボルンなどでは、一年中地平線下に沈むことのない周極星になる。 日本の宇宙探査機「さきがけ」や「すいせい」では、姿勢制御のためのスター・トラッカーの対象としてカノープスが使われた。
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