親指シフトキーの機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 16:26 UTC 版)
PS/2接続の親指シフト専用キーボードには、親指シフトキーのためのキーコードを出力する専用の親指シフトキーが備わっている。 これに対し、USB接続の親指シフトキーボードや一般のJISキーボードには、左右の親指シフトキーに対応するキーコードを割り振ることが可能な独立したキーは備わっていない。そのため、親指シフトキーの機能を実現するためには、既存のキーのいずれかに、そのキーの本来の機能に重複して、親指シフトキーの機能を割り当てる場合がある。その割り当てが行なわれると、親指シフトキーの機能を割り当てられたキー(代替キー)は、文字キーと同時打鍵された場合に親指シフトキーの機能を発揮し、単独で打鍵された場合のみ本来の動作を行なう、という代替キーの動作切り替えが行なわれる。 ちなみに、この動作切り替えに対しては、親指シフト専用キーボードから移行したユーザーにとっても習熟が必要となることがある。つまり、親指シフト規格に習熟していても動作切り替えに未習熟であると、代替キーを親指シフトキーとして打ったつもりであるのに、代替キーの本来の機能として働いてしまったり、その逆といった使用者の意図と動作結果との間に齟齬を生じさせる。もっとも、動作切り替えに習熟すれば、実際の使用感は専用キーボードと変わらなくなってくると感じるユーザーも多い。もともと片手打ちなど正規の指使いでない使用者にとっても、専用キーボードの方が融通がきくことが多い。なお例外的に、無変換キーをEnterキーで・変換キーをSpaceキーで代替する方法に慣れていれば、動作切り替えへの未習熟が実質的な影響を及ぼさないこともある。「無変換キーを左親指シフト専用キー」とし、「変換キーを右親指シフト専用キー」として使うことにすれば、動作切り替えが行なわれないためである。JISキーボードを使用する場合は、変換/無変換キーまたはスペースキーを親指シフトキーとして使用することが多い。 実際の製品としては1991年のオアシスポケットから採用され始めた。2008年以降の機種では、デスクトップ・モバイル・ノートの種別を問わず、PS/2接続のキーボードを除いて全てこの仕様でリリースされている。(#NICOLA規格参照) ちなみに、専用の親指シフトキーボードでも、変換/無変換キーに親指シフトキーの機能を重複割り当てすることを、NICOLA規格では認めている。
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