西遊記雑劇
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元曲の雑劇楊景賢『楊東来先生批評西遊記』(雜劇·楊景賢·西遊記·第五本 第十九折鐵扇凶威)では鉄扇公主は「鉄扇子」という名の鉄扇をもち、「妾身鐵扇公主是也 乃風部下祖師 但是風神皆屬我掌管 為帶酒與王母相爭 反卻天宮 在此鐵嵯山居住」とされ、天の風の神で西王母と争い鐵嵯山におりたという。 太田辰夫による『朴通事諺解』と西遊記雑劇の研究によれば、鉄扇公主は大きな鉄扇で雨を降らしていたという。また、『銷釈真空宝巻』での西遊記のエピソードが「見妖精 和鬼怪 魑魅成群 羅刹女 鉄扇子 降下甘露 流沙河 紅孩児 地勇夫人」となっているなどから鉄扇子(鉄扇仙)と鉄扇公主が夫婦である説話があったと推測している。 なお太田辰夫は『西遊記の研究』(研文出版 1984年(昭和59年)) ISBN 4-87636-044-8)で紅孩児の母は『銷釈真空宝巻』・『朴通事諺解』から推測される元本西遊記では地湧夫人であり羅刹女の子ではないとの説をとなえている。
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