蘭人御覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/15 04:08 UTC 版)
将軍への拝謁が終わった後、オランダ人たちは御殿奥に招じ入れられ、本丸の白書院で、将軍の妻や、一族の姫、そのほか大奥の女たちの前に連れ出され見物される。将軍は女たちと一緒に簾(すだれ)の後ろにいてその隙間から覗いていたが、老中や拝謁に陪席を命じられた他の高官たちは、オランダ人からも見える所に座った。これを「蘭人御覧(らんじんごらん)」と言ったが、オランダ人たちはこれを「猿芝居」の第二幕目と呼んでいた。そこで行われたのは、 将軍のいる側に向かって、命じられるままに、床につくほど頭を下げ、将軍の方へ這うように進み出て、日本式にお辞儀をする。 総督の名において恭しく挨拶し、日本において自由な貿易が許された好意に対して謝意を述べる。 臨席した者たちから様々な質問がなされ、それをヨーロッパの筆記具で返答を書いて差し出す。この時、随行の医官にも医学上の質問などが投げかけられた。 外套を脱ぐ。 顔がよく見えるよう、上体を起こして座る。 帽子や衣服、帯剣などの持ち物が回覧される。 立ち上がってあちこち歩く・挨拶をする・踊る・跳ねる・酔払いの真似をする・日本語やオランダ語、ドイツ語を話す・絵を描く・歌を歌う。 等であった。
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