蘆花浅水荘とは? わかりやすく解説

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蘆花浅水荘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/15 13:14 UTC 版)

蘆花浅水荘

表門
所在地 大津市中庄1丁目19-23
位置 北緯34度59分24秒 東経135度53分43秒 / 北緯34.99000度 東経135.89528度 / 34.99000; 135.89528座標: 北緯34度59分24秒 東経135度53分43秒 / 北緯34.99000度 東経135.89528度 / 34.99000; 135.89528
形式・構造 木造、数寄屋造り
建築年 大正10年1921年
文化財 国の重要文化財
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本屋

蘆花浅水荘(ろかせんすいそう)は、大正10年1921年)日本画家山元春挙の別邸として琵琶湖の畔(滋賀県大津市中庄)に建てられた近代和風建築である。庭園は本位政五郎作。所有者は宗教法人記恩寺。

平成6年1994年)に国の重要文化財に指定された。

概要

蘆花浅水荘は、琵琶湖の西岸に位置する。山元春挙がこの土地を購入したのは1914年(大正3年)で、1921年に本屋が上棟された。敷地はかつては琵琶湖に直接面しており、敷地東端には舟着場が残っているが、その後、湖岸が埋め立てられ、湖岸道路が開通して、往時の景観は失われている。敷地の南面、西寄りに表門を設け、主要な建物は敷地西側に建つ。表門を入ると「本屋」があり、その東に、中庭を挟んで「離れ」が建つ。本屋は居室部と炊事場(土間)からなり、東面北寄りに茶席「竹之間」が突出する。2階には画室と応接室がある。離れは北に11畳の広間(2畳の床(とこ)付き)、南に6畳の仏間があり、東面から南面にかけて畳廊下をめぐらす。東北隅に茶席「莎香亭」が接続し、その西に小間の書斎「無尽蔵」がある。南西隅には茶席「残月の間」が付属する。「残月の間」の南側には渡り廊下が矩折れに東方へ延び、持仏堂へ達する。また、本屋の北方、敷地の北西隅近くには土蔵が建つ。敷地東側は築山と流水を伴う庭園で、前述の持仏堂のほか、茶室、四阿(あずまや)などが建てられている[1]

蘆花浅水荘は、大正期に営まれた別荘が、庭園や付属建物とともに良好に保存されており、土地を含めて重要文化財に指定されている。数寄屋造を基調とした建築は、各所に茶席を設けるなど、遊び心があり、意匠・工法ともに優れている[1]

文化財

重要文化財

以下の建造物6棟および土地が国の重要文化財に指定されている[2]

  • 本屋[3]
  • 離れ[4]
  • 持仏堂(記恩堂)[5]
  • 渡り廊下[6]
  • 表門[7]
  • 土蔵[8]
  • 附 別荘入費祝品控1冊
  • 附 庭園施設 茶室(穂露)別荘茶室増築費控(昭和七年)付、四阿、腰掛待合、砂雪隠
  • 土地 1,032平方メートル(146番、146番の1〜4) 敷地内の舟着場、石組を含む

蘆花浅水荘においては、建造物とともに土地も重要文化財に指定されているが、現状変更に伴い、指定対象の土地の一部(147番地)が、2011年11月29日付けで重要文化財の指定を解除された。重要文化財に指定されている土地の面積は、1994年の指定当時は1,230平方メートルであったが、上述の一部指定解除後は1,032平方メートルとなっている。[9][10]

大津市指定文化財名勝

  • 蘆花浅水荘庭園

交通アクセス

関連項目

脚注

  1. ^ a b 文化庁文化財保護部「新指定の文化財」『月刊文化財』376、第一法規、1995、pp.28 - 31
  2. ^ 平成6年12月27日文部省告示第151号
  3. ^ 蘆花浅水荘 本屋 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  4. ^ 蘆花浅水荘 離れ 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  5. ^ 蘆花浅水荘 持仏堂(記恩堂)< 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  6. ^ 蘆花浅水荘 渡り廊下 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  7. ^ 蘆花浅水荘 表門 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  8. ^ 蘆花浅水荘 土蔵 文化遺産オンライン(2017年9月23日閲覧)
  9. ^ 文化庁文化財部「新指定の文化財」『月刊文化財』579、第一法規、2011、p.33
  10. ^ 平成23年11月29日文部科学省告示第161号

参考文献

外部リンク



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