薬物による中絶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:29 UTC 版)
「薬剤による妊娠中絶(英語版)」も参照 世界保健機関(WHO)が2012年に改訂した『安全な中絶:医療保健システムのための技術及び政策の手引き 第2版』の中で、ミフェプリストン(mifepristone、RU-486)とミソプロストール(misoprostol)を用いた人工流産を引き起こす内服薬による方法が記載されている。ミフェプリストンは妊娠の維持に必要な子宮内膜や子宮筋のプロゲステロンの作用を阻害し、ミソプロストールは子宮収縮や頸管熟化の作用を有している。2剤を併用することで、人工妊娠中絶の成功率が高まることから、薬剤による人工妊娠中絶の標準療法となっている。 メトトレキセートも同様の効果を持つ。世界では、ミフェプリストンや同様の効果を持つメトトレキセートなどの薬剤も使われる。共に不全流産や出血のリスクがあるが、発生頻度は自然流産と同等とされる。 日本では2021年まで薬剤による方法は承認されていなかったが、ラインファーマ社がミフェプリストンとミソプロストールの承認申請を行っている。なおミソプロストールは「非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与時にみられる胃潰瘍及び十二指腸潰瘍」として承認されていた。 Women on Webは、女性の健康と生命を守るための避妊と安全な中絶サービスへのアクセスを提唱し、促進するカナダの非営利団体で、安全な中絶または避妊へのアクセスが必要な人は、Women on Webのwebサイトでオンライン相談を受けることができる。
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