落語界における香盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/31 07:16 UTC 版)
落語における香盤は落語家内部の序列を表す。表として実在するのでなく、あくまで抽象的なものであり、「落語家相互の順番」である。これによって、協会内部の序列、落語家相互間の私的交友における上下関係(座る位置、どちらが敬語を使うか、命令できるのはどちらかなど)、寄席の割りを直接決定する。 香盤は落語家の協会内部で作成される。その順序は他の協会では通用しない。香盤の順位は身分階級が絶対的な基準となる(この場合、「会長・副会長」も一つの身分である。また、落語協会のみ「役員」という身分がある)。そして、同一身分階級内での上下は、その身分になった順番により決まる。 歴代会長 - 会長に就任した順 歴代副会長 - 副会長に就任した順 現職会長 (落語協会のみ)役員 - 役員に就任した順 真打 - 真打昇進順 二つ目 - 二つ目昇進順 前座 - 前座身分になった順(注:現在は、実際の入門のあと、見習いを経ないと前座になれない) 江戸落語では香盤は常に公開されており(落語協会カレンダーの最終ページに「落語協会演芸家総覧」として付属する)、現在ではウェブサイト等で一般に公開されている。上方落語では、香盤は存在するが部外者には公開されておらず、決定基準も明らかにされていない。協会が落語家に与えるペナルティとして、その落語家の香盤を下げることがある。
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