荒井献
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荒井 献(あらい ささぐ、1930年5月6日 - )は、日本の新約聖書学者・グノーシス主義研究者。学位は、神学博士(ドイツ・エアランゲン=ニュルンベルク大学)。東京大学名誉教授、恵泉女学園大学名誉教授。日本学士院会員。
- ^ 青学神学科同窓会基督教学会閉会へ 2年後の論集60号の発行をもって 2015年6月13日 - キリスト新聞社ホームページ 2023年8月8日閲覧。
- ^ a b c “会員情報 - 荒井献”. www.japan-acad.go.jp. 日本学士院. 2023年9月19日閲覧。
- ^ 「九条科学者の会」呼びかけ人メッセージ (2005.3.13)
- ^ 叡智の光 SPECIAL NEWS
荒井献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 00:45 UTC 版)
シュタウファーに師事した日本における新グノーシス主義研究者である荒井献は、イエス自身が決して「最下層の庶民」に属していないと主張しながら、彼の思想と行動は、徹頭徹尾この「庶民」との連帯をめざすものであったとし、イエスを革命家と把握しようとする歴史家たち、および、それに対してイエスをもっぱら精神の変革者と把握する聖書学者たちは、いずれも政治と宗教とを互いに異なった領域として分離する近代的思考の枠組みから自由ではないと批判して、「庶民」に視座を設定することによって「史的イエス」の実像に接近しようとした、としている。すなわち荒井は(彼自身は歴史学者ではないが)、史料批判によってイエス伝承の古層にせまり、その伝承の担い手であったことが確実な庶民層に視点を置くことで、イエスの振る舞いを西洋古代史の歴史的文脈のなかでとらえ、位置づけようと試みた、と主張する。その結果、イエス受難伝承の最古層においては、のちに、イエスを「神の子」としてとらえる機縁となった「復活信仰」は未だ明瞭なかたちでは立ち現れていなかったと論述した。
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