脂質小胞を形成するリン脂質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 04:03 UTC 版)
「細胞膜」の記事における「脂質小胞を形成するリン脂質」の解説
脂質小胞またはリポソームは、脂質二重層で取り囲まれたほぼ球形の袋状構造である。これらの構造は、細胞へ直接的に化学物資を搬入することでその細胞への影響を調べたり、細胞膜の透過性についてより詳細な知見を得たり、といった目的で実験室で用いられる。脂質小胞とリポソームは、まず脂質を水溶液に懸濁し、そしてその混合物を超音波によって攪拌することによって得られる。小胞内部から環境中への流出率を測定することで、膜の透過性についてより良い理解が得られるようになった。内部に分子やイオンを含む小胞は、目的物質を含む溶液中で小胞を形成することで得られる。またタンパク質も、目的のタンパク質を界面活性剤の存在下で可溶化し、リポソームを形成するリン脂質と結合させることで膜へ組み込むことができる。このような技術によって、研究者たちはさまざまな膜タンパク質の機能を調べることができるようになった。
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