脂質膜との相互作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 02:58 UTC 版)
「α-シヌクレイン」の記事における「脂質膜との相互作用」の解説
α-シヌクレインと膜の相互関係や、膜の合成と再生へのかかわりについても証拠が蓄積されつつある。酵母ゲノムスクリーニングで、脂質代謝にかかわる酵素の中にα-シヌクレインの毒性を増強するものがあることもわかった。逆にα-シヌクレインの発現レベルは、脂質二重層内にある脂肪酸の、粘度と相対的な量に影響している。 α-シヌクレインは脂質膜の負に帯電した表面に直接結合し、単層小胞に結合した状態では伸展したαヘリックス構造をとる。また小さな小胞に結合する傾向があり、脂質膜に結合することによって二重膜構造を変化させ、小さな小胞を形成させるという複雑な効果を及ぼす。すなわち負の電荷をもつ小胞の膜を折り曲げて、大きな小胞から細い環を形成する。膜における抗酸化活性を持つ可能性も指摘されている。
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