背景と導出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/31 13:54 UTC 版)
「ブロッホの定理」も参照 (一電子近似における)量子力学によると、任意の固体の準自由電子は、固体中の電子のシュレーディンガー方程式は、次の定常シュレーディンガー方程式の固有状態である波動関数により描写される。 ( p 2 2 m + V ) ψ = E ψ {\displaystyle \left({\frac {p^{2}}{2m}}+V\right)\psi =E\psi } ここでpは量子力学の運動量演算子、Vはポテンシャル、mは真空での電子の質量である(この方程式はスピン軌道効果を無視している。以下参照)。 結晶固体においては、Vは結晶格子と同じ周期性を持つ周期関数である。ブロッホの定理はこの微分方程式の解が次のように書けることを示している。 ψ n , k ( x ) = e i k ⋅ x u n , k ( x ) {\displaystyle \psi _{n,\mathbf {k} }(\mathbf {x} )=e^{i\mathbf {k} \cdot \mathbf {x} }u_{n,\mathbf {k} }(\mathbf {x} )} ここでkはベクトル(波数ベクトルと呼ばれる)、nは離散インデックス(バンドインデックスと呼ばれる)、un,kは結晶格子と同じ周期性を持つ関数である。 任意のnにおいて、関係する状態はバンドと呼ばれる。それぞれにバンドにおいて、波数ベクトルkと状態のエネルギーEn,kの間にバンド分散と呼ばれる関係がある。この分散の計算はk·p摂動論の主な適用の1つである。
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