聖フェルミン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:55 UTC 版)
フェルミン(英語版)(272年 - 303年)はパンプローナから選出された古代ローマ元老院議員の息子で、3世紀に聖サトゥルニヌス(英語版)とその弟子の聖オネストゥス(英語版)によってキリスト教徒に改宗したとされている。伝承によれば、現在は「聖セルニンの小井戸」として知られている場所で、フェルミンは聖サトゥルニヌスによって洗礼を受けた。フェルミンはトゥールーズ(現フランス)で聖職者に叙任され、パンプローナに戻ると初の司教となった。ナバーラ地方のキリスト教化に貢献したとされているが、後に行われた伝道目的の航海の途中、アミアン(現フランス)で斬首されてカトリック教会の殉教者となった。 サン・フェルミン祭の参加者が首に赤いスカーフを巻くのは、斬首刑となったフェルミンの受難を思い出すためとされる。フェルミンは303年9月25日に死去したと信じられており、遺骨は1196年にパンプローナに帰ってきた。12世紀にはパンプローナの守護聖人として崇拝されたという記録が残っており、聖フランシスコ・ザビエルが聖フェルミン同様にパンプローナの守護聖人となる以前から敬われてきた。聖フェルミンと聖ザビエルはナバーラの守護聖人でもある。なお、実際にはバスク地方にキリスト教がもたらされたのは伝承よりも遅いとされており、隅々まで広まったのは10世紀近くだったとされている。
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