まか・る【▽罷る】
読み方:まかる
[動ラ四]《「ま(任)く」に対し、支配者の命によって行動するのが原義》
「我が背子しけだし—・らば白たへの袖を振らさね見つつ偲(しの)はむ」〈万・三七二五〉
「さて我は最早(もはや)—・るべきが、いずくよりか出ずべき」〈鴎外訳・即興詩人〉
3 《去ってあの世へ行く意から》「死ぬ」の謙譲語。みまかる。
4 (平安時代以降、勅撰集などの詞書や改まった気持ちの会話・消息に用いる)主として話し手側の「行く」の意を、聞き手に対してかしこまり丁重に言う。まいります。⇔詣(もう)で来(く)。
㋐《お許しを得て行動する気持ちから》謙譲・丁重の意を表す。「—・り越す」「—・り出る」
㋑《御免をこうむって勝手にやらせてもらう気持ちから》その動詞の表す動作・作用を強める意を表す。「—・り通る」「—・り間違う」
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