線形近似で解決できないシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 00:15 UTC 版)
「非線形システム論」の記事における「線形近似で解決できないシステム」の解説
双線形システム (bilinear system) 入力の係数が状態量の1次式になっているアフィン系。 x ˙ = f ( x ) + x u {\displaystyle {\dot {x}}=f(x)+xu} 原点では入力が作用しなくなるシステムである。従って、原点の安定化問題は線形近似によって解決することができない。ダンパの減衰係数を入力とするセミアクティブサスペンションなどは双線形システムの好例である。 非ホロノミックシステム (nonholonomic system) ホロノミックとは、力学的拘束を分類する言葉で、拘束式が一般化座標の代数方程式に帰着できる(自由度が落ちる)ものを指す。そうでないもの(例えば拘束式が微分方程式で表されるもの)を非ホロノミック拘束と呼び、そのような拘束を受けるシステムを非ホロノミックシステムと呼ぶ。例えば、移動に関する非ホロノミック制約として、自動車の車輪による拘束が好例である。自動車は車輪の制約により、真横に進むことはできないが、適当な経路を経由することで最終的に元の位置の真横の位置に移動することができる、しかし、このような運動を線形近似によって導き出すことはできない。
※この「線形近似で解決できないシステム」の解説は、「非線形システム論」の解説の一部です。
「線形近似で解決できないシステム」を含む「非線形システム論」の記事については、「非線形システム論」の概要を参照ください。
- 線形近似で解決できないシステムのページへのリンク