系統 B.1.429 / CAL.20C(イプシロン株)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 18:15 UTC 版)
「SARSコロナウイルス2の変異株」の記事における「系統 B.1.429 / CAL.20C(イプシロン株)」の解説
詳細は「SARSコロナウイルス2-イプシロン株」を参照 WHOは「注目すべき変異株」(VOI) として格付けし、ラベルではイプシロン株(Epsilon variant)に分類していたが、2021年7月にVOIから除外された。 系統 B.1.429としても知られるCAL.20Cは、5つの異なる変異(ORF1ab遺伝子のI4205VとD1183Y、およびスパイクタンパク質S遺伝子のS13I、W152C、L452R)によって定義され、そのうち L452R(以前は他の無関係な系統で検出された)は特に懸念された。CAL.20C の方が感染しやすい可能性があるが、これを確認するにはさらなる調査が必要である。アメリカのカリフォルニア州においてCOVID-19パンデミック(英語版)が始まって以来、ロサンゼルス郡で収集された1,230のウイルスサンプルのうちの1つで、カリフォルニア州シダーズシナイ医療センター(英語版)の研究者によって2020年7月に最初に観察された。再検出は、カリフォルニア州のサンプルで再び出現する2020年9月まで無く、2020年11月まで数は非常に少ないままであった。2020年11月、CAL.20C変異株はシダーズシナイ医療センターで収集されたサンプルの36%を占め、2021年1月までに CAL.20C 変異株はサンプルの50%を占めた。米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校、カリフォルニア州公衆衛生局(英語版)、およびサンタクララ郡公衆衛生局(英語版)による共同プレスリリースによれば 、この変異株はカリフォルニア州北部の複数の郡でも検出された。2020年11月から12月にかけて、カリフォルニア州北部のシーケンスされた症例における変異の頻度は3%から25%に上昇した。事前発表では、CAL.20Cはクレード20Cに属し、サンプルの約36%を占めていると説明され、カリフォルニア州南部に焦点を当てた研究では、20Gクレードからの新しい変異株がサンプルの約24%を占める。ただし、米国全体では、2021年1月の時点で、20Gクレードが優勢である。カリフォルニア州での CAL.20Cの数の増加に続き、変異株はほとんどの米国の州でさまざまな頻度で検出される。北米のほか、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアでも少数が検出されている。
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