精神疾患のモノアミン仮説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 05:40 UTC 版)
「レセルピン」の記事における「精神疾患のモノアミン仮説」の解説
副作用の抑うつ状態のメカニズムを解析する過程で、脳内の神経伝達物質の減少が報告され、ノルアドレナリン(1946年)、セロトニン(1952年)、ドーパミン(1957年)が発見された。これらの化学構造式がメスカリンやLSD-25といった幻覚を起こす物質に似ていたので、これらなどの神経伝達物質の異常な代謝により、多くの問題をきたすという仮説(モノアミン仮説)が立てられた。しかし、抗うつ薬が脳内のシナプス間隙におけるこれらのモノアミンレベルを急速に上げるのにも関わらず、抗うつ作用の発現に2週間以上の時間を要することから、否定的な見解も多い。このことから、現在、仮説の域を出ることはできないものの、臨床での患者への説明ではこの仮説を使って説明されることが多い。また、このレセルピンを動物に投与して作製する「レセルピンモデル」は世界初のうつ病モデルとして有名である。
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